【ネタバレ解説】「ジョーカー(JOKER)」解説・考察

はじめに

こんにちは、「けと」と申します。
普段はゲームのプロデューサーをしております。

本サイトに訪問いただきありがとうございます!

今回は初の記事執筆ということで、ベルリン
国際映画祭にて最高賞にあたる金獅子賞を受賞し、
傑作とも問題作とも名高い「ジョーカー(JOKER)」
についてお話ししたいと思います。

映画好きを加速させることとなったきっかけの
作品の一つがクリストファー・ノーラン監督の
「ダークナイト」です。バットマン」とその宿敵
「ジョーカー」についてを描いているのですが、
今作はその悪役である「ジョーカー」に
焦点を当てた作品となります。

けと
TwitterとFilmarksもぜひ宜しくお願いします!

「ダークナイト」について

引用: Warner Bros.

どうせ、いつものヒーロー系でしょ
という声をいただくことが多いのですが
かなり王道のヒーローものとは一線を画す作品です。
ド派手なアクションというよりは、性善説を信じる
バットマンと性悪説を信じるジョーカーを中心とした
かなり哲学的な題材です。

ヒーロー系と思って食わず嫌いしている方も
ぜひ一度みてみることをお勧めします。

特に冒頭10分だけでも。
ほんと引き込まれます。

また、故ヒースレジャー
演じる「ジョーカー」は凄まじいものがあり、
史上最高の悪役とも名高いです。
(これだけでも1時間くらい語れそうなのですが、
長くなりそうなので今回は割愛…m)

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感想(1件)

クリストファー・ノーラン監督について

先に紹介した「ダークナイト」はじめ
「インセプション」「インターステラー」
「ダンケルク」「メメント」などのヒット作を
数多く手がける偉大な監督です。

CG嫌い・世界に4台しかないカメラのうち1台を壊す・時系列操作・圧倒的情報量などかなり特徴的でカロリー消費激しめな作品が多いです。

ぼくは、大好きです。

けと
インターステラーで表現不可能と言われた5次元を映画という2次元で表現したのは感銘でした!

「ジョーカー(JOKER)」あらすじ

引用: Warner Bros.

なぜ悪のカリスマ「ジョーカー」が誕生したのか?
舞台はゴッサムシティ。
貧富の差が激しく、街は疲弊していた。
孤独だが心優しい主人公「アーサー」は荒んだ人々に
笑顔を届けようと「ピエロ」として活動していた。

しかし街で子供達に襲われたり、職場の人間にも
いじめられたりと辛い現実を生きていた。

「笑顔を届けたいだけなのに」

ある事件をきっかけに彼の中でなにかが変わろうとしていた…

「ジョーカー(JOKER)」スタッフ

監督:トッド・フィリップス
脚本:トッド・フィリップス スコット・シルバー
撮影:ローレンス・シャー
美術:マーク・フリードバーグ
編集:ジェフ・グロス
衣装:マーク・ブリッジス

トッド・フィリップス監督といえばかの有名な
「ハング・オーバー」シリーズなどを手がける
コメディ監督。

男子なら一度は観て、憧れたことも
あるのではないでしょうか。

その他「アリー/スター誕生」などの作品も
手がけています。

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「ジョーカー(JOKER)」キャスト

アーサー・フレック/ジョーカー:ホアキン・フェニックス
マレー・フランクリン:ロバート・デ・ニーロ
ソフィー・デュモンド:ザジー・ビーツ
ペニー・フレック:フランセス・コンロイ
ギャリティ刑事:ビル・キャンプ
バーク刑事:シェー・ウィガム
トーマス・ウェイン:ブレット・カレン

主演のホアキン・フェニックスは、
『グラディエーター』や『サイン』などに出演。

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アカデミー賞やゴールデングローブ賞などでも
高く評価されるも、突然の歌手転向やメディアでの
奇行で注目と批判を浴びるなど特異な経歴の持ち主です。

(後に『容疑者、ホアキン・フェニックス』に出演するためだと判明しますが)今作ではジョーカー役を演じるためものすごい減量(24キロ)をして臨んでいました。(実際劇中でも見えるのですが、まじでガリガリで、狂気さを際立たせています)

ちなみになかなかのイケメンです。

けと
キックボクシングやってたけど24キロはやばすぎる…

また、マレー役のロバート・デ・ニーロといえば、
もちろん「ゴッドファーザー」ですね。

その他「マイ・インターン」「グッドフェローズ」
「キングオブコメディ」など多数の作品に出演
している名俳優です。

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今作ではマレーという大物コメディアン役を
演ずるのですが、それは「キングオブコメディ」が
深く影響しています。

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ぜひ、観ることをおすすめします!

「ジョーカー(JOKER)」ネタバレ感想・解説

↓こっから先はネタバレを多く含むのでまた観ていない方はご注意を!!↓
いや〜本当に衝撃的な作品でした…!

元々「ダークナイト」が大好きということで
そもそもの期待値自体超高かったのですが
それを大きく凌駕する。

けと
しかもタイムリーすぎて未来予知みたいでしたね…

「現実」と「幻想」境界線は非常に曖昧である

階級の格差というのは
歴史上見ても多く存在しているが、今作でもそれは如実である。

本作では荒廃した街のリアルとTVショーはじめ
上流階級の格差が強く表現される。

引用: Warner Bros.

街に住む人々はとても貧しく、その結果
心も荒んでいて、例えば冒頭では
アーサーが「ピエロ」として看板持ちを
して楽しませようとするが、誰の目にも
映らない。

しかも子供達に看板を奪われ、
必死に追いかけるも、路地裏までたどり
着いた先でボコボコにされ、看板までも
壊されてしまう。
荒れた街の「現実」からスタートするのである。

対して、TVショーではマレーがそんな「現実」を
揶揄して人々の笑いを取っている。
上流階級の彼らはTVという箱の中で、現実を見ず
「虚構」の世界を楽しんでいる。

けと
マレーが「ピエロ」と表現していたのが象徴的でしたね

後半で、ピエロのお面をかぶった暴徒たちが
街を荒らすのだが、そんなこと我関せずと
チャップリンの「モダンタイムス」を楽しそうに
見ているのだが、それがまさしく
「現実」とそれを見ようとしない「幻想」に
生きる人々のギャップを描いていて象徴的である。

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また、アーサーは隣人のソフィーに恋をし、
順調にデートを重ねていく。

アーサーが地下鉄でエリートサラリーマンに襲われ、
その時思わず同僚からもらった拳銃で
撃ち殺してしまうのだが、その「ピエロ」が
指名手配されるも、そんなチラシを見たソフィーが
「代弁者だ」とヒーローとして持ち上げます。

その後、アーサーはある日ソフィーの部屋に訪れ
突然キスをし、付き合うこととなる。

しかし物語終盤、悲しみに明け暮れずぶ濡れのアーサーがソフィーの家に訪れるのだが、ソフィーはとても怯える。「たしか、アーサーって名前よね…」

そう、実際はアーサーとソフィーはなんの関係もなく、描かれていたシーンはすべてアーサーの「幻想」だったのである。

現実と思われていた出来事が一瞬で幻想に変わる。

また、エンディングのカウンセリングや精神病棟のシーンは現実なのか幻想なのか、笑う病気は本当なのか?虐待は本当なのか?など非常に多くの出来事が現実と虚構の曖昧さを含んでいて真相は明かされない。もしかしたら、ずっとアーサーの妄想なのかもしれないし、実はそもそもジョーカーですらないのかもしれないとも取れる。(事実、バットマンシリーズではジョーカーとバットマンの年齢は差がほとんどなさそうだが、今作で登場するブルース・ウェインは子供で年齢差がとてもある)

そもそも全般にわたって「コメディ(虚構)」なのかもしれない。

そんな曖昧さが非常に面白い作品である。

結局の所なにが悪なのか

暴徒たちなのか、心優しいジョーカーを悪に変えさせた世の中なのか、ジョーカー自身なのか。

勿論ジョーカーは地下鉄でエリートサラリーマンを撃ち殺したり、TVショーに出演し、マレーを生放送で殺したり、その結果として大量の暴徒を誕生させたりと肯定できることはない。

しかし、アーサー自身も苦しいルーツを持ち精神を病んだ一人の青年だったのだ。残酷すぎる現実が彼を変貌させ、ある意味で変貌は必然だったのかもしれない。

一方でジョーカーに陶酔し、世の中を悪とみなし自分たちを正当化する暴徒たちも、正しいとは言えない。

現実を直視しない人々たちへの批判と同時に、だからといって自分たちを正当化する人々に対しても痛烈なメッセージを感じ取る。

けと
「もっと自分を持とうよ」とまさしく今の世界の状況に対して訴えかけるようでした
「アーサー」と「ジョーカー」

ここの変化や対比は非常に面白い。

「悲劇」に生きるアーサーと「喜劇」に生きるジョーカー。

毎日憂鬱そうだったアーサーが、ジョーカーに変わり軽快なダンスを踊りながら階段を下るシーンは非常に象徴的である。

引用: Warner Bros.

また、冒頭で看板を盗んだ少年たちを追いかけ、ボコボコにされるアーサーと、警官に追われたジョーカーが地下鉄に乗り込み警官がボコボコにされる対比は、アーサーとジョーカーの違いを上手く表現している。

けと
追いかけるシーンでは左から右に、追われるシーンでは右から左に走っているのも対比表現として上手かったですね
悪のカリスマという表現

車の上に乗せられ、暴徒たちの声援の中で起き上がるジョーカーのシーンはまさしく、イエス・キリストの生き返りを想像させる。

悪のカリスマという表現もそうだが、この作品ではある種ジョーカーを憧れの対象として、表現する描写が多い。だからこそ、世の中が悪いと仮想敵を作り出すことで自分たちを正当化することへの肯定のようにも見え、問題作とも言われる所以である。

だが、これはそう受け取ってしまう世の中・視聴者への痛烈な批判である。ジョーカーは自分の顔に直接メイクを施し、暴徒たちは仮面をつけている。これこそ「幻想」を「幻想」と理解したジョーカーと「幻想」を「現実」と錯覚する人々(ピエロ)の違いを表現している。決して彼は神なんかじゃないぞと。

引用: Warner Bros.

でもたしかに、どこかでジョーカーを憧れの対象とし、立ち上がる様は誰しもが思わず固唾を飲まずにはいられない。

さいごに

色々語ってきましたが、とにかく二項対立を随所にちりばめた作品・テーマとなっていて、その曖昧さが非常に惹かれる作品です。
また、「香港デモ騒動」やアメリカの現状など、現実世界の今とリンクするものが多く、痛烈な皮肉も受け取れる。文句なしの傑作(問題作)でした。

今作の理解・味わいを深めるためにもぜひ「ダークナイト」もご覧ください。狂気的なジョーカーを観れることができるため、「あ、これがああ繋がるのか」と楽しめます。特に、故ヒースレジャーの演技は凄まじいものがあり、それだけでも一見の価値ありです。

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なお、ダークナイトはアマゾンなどで購入できるほかU-Nextでも視聴できます。
(しかも値段は2,000円以下!映画い一回分程度という驚き笑)
Netflixはじめ色々なサブスクリプションがありますが、U-NextではMCUシリーズとかも全部観れたりと筆者は個人的にかなりおすすめです!
(ちなみに筆者はNetflix、Hulu、U-Next、amazonprimeに加入しています!笑)